月別アーカイブ: 2024年10月

読了: Lerner & Tetlock (1999) アカウンタビリティ研究レビュー

Lerner, J.S. & Tetlock, P.E. (1999) Accounting for the Effects of Accountability. Psychological Bulletin, 125(2), 255-275.

 仕事の都合で無理やりめくった奴。アカウンタビリティの社会心理学的研究のレビューである。探し方が悪いのかもしれないけど、2000年以降のレビュー論文は見つけられなかった。

 内容のメモは他のところでとったので省略。膨大な内容なのでしかたないんだけど、どうもいまいち理解しにくいなという箇所が多かった(英語力の問題もあると思う)。
 それにしても、アカウンタビリティについての包括的レビューであるにもかかわらず、自己アカウンタビリティについての言及が全然ないのはなぜだろう。研究の文脈が全然違うということだろうか。

読了: Tetlock & Boettger (1989) 意思決定者にアカウンタビリティを課すことで決定におけるバイアスがむしろ増大することがある

Tetlock, P. & Boettger. R (1989) Accountability: A Social Magnifier of the Dilution Effect. Journal of Personality and Social Psychology, 57(3), 388-398.

 仕事の都合で読んだ。意思決定における決定者のアカウンタビリティの効果についての実験研究。よく引用される有名論文だと思う。google様いわく被引用件数701。
 内容のメモは他のところでとったので省略。決定者にアカウンタビリティを課すと、まあふつうはバイアスは減るといわれているんだけど、希釈効果(予測の際に選択肢についての非診断的な情報のせいで予測がマイルドになってしまう効果)はむしろ増える、という話であった。ざっと目を通しただけだけど、シンプルでわかりやすい論文だと思う。なにより、実験がひとつしかないというのが助かる。疲れてるんです、私。