論文:マーケティング」カテゴリーアーカイブ

読了: Moes, Fransen, Verhagen, Fennis (2022) CSR的な広告が道徳的正当化を経由して衝動購買を引き起こす

Moes, A., Fransen, M., Verhagen, T., Fennis, B. (2022) A good reason to buy: Justification drives the effect of advertising frames on impulsive socially responsible buying. Psychology & Marketing, 39(12), 2260-2272.

 しばらく前に読んだ奴。
 メモはほかのところに書いたので省略するけど、消費者による購買の正当化を価値的正当化と道徳的正当化にわけ、それぞれを誘発する広告(自己利益的広告と他者利益的広告)を提示して衝動購買(意向と行動)への効果をみるという話であった。他者利益型のほうが効く、それは道徳的正当化に媒介される、という結果。
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読了: Chandukala, Dodson, & Liu (2017) 製品サンプル配布の効果を観察データから推測する

Chandukala, S.R., Dodson, J.P., Liu, Q. (2017) An Assessment of When, Where and Under What Conditions In-Store Sampling is Most Effective. Journal of Retailing, 93(4), 493-506.

 仕事の都合で読んだ奴。店頭での製品サンプル配布が売上に及ぼす影響をモデル化して既存データからパラメータを推測するという話。
 Google様いわく、被引用件数18件。す、少ねえ…
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読了: Okada (1995) 消費者は購買を正当化しなければならない、そのせいでこんなことが起きる

Okada, E.M. (1995) Justification Effects on Consumer Choice of Hedonic and Utilitarian Goods. Journal of Marketing Research, 42(1), 43–53.

 仕事で読んだ論文。
 内容のメモは別の形でとったので省略するけれど…

 たとえばレストランのデザートメニューに、おいしそうだけどカロリー高めのやつともう少し低脂肪のやつがあるとして、もしどっちかしか載ってなかったらそれを頼むけど(カロリー高めだからやめとこうということにはならないけど)、両方載ってたら後者を選んじゃうでしょう?
 あるいは、高いカメラを買うとき、「離れた店で同じカメラがもっと安く売ってるよ」といわれたとして、必要に迫られてではなくて趣味で買うときのほうが、じゃあそっちの店まで歩くかってことになるでしょう?
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読了: Brennan, Person & Priola (2015) 企業ブランドの内面化を通じた従業員のアイデンティティ形成(あるいは、未来の自己の動員を通じた規律権力の構築)

Brennan, M.J., Persons, E., Priola, V. (2015) Brands at work: The search for meaning in mundane work. Organization Studies, 36(1), 29-53.

 仕事の都合でコーポレート・ブランディングについて調べていて、実証とポエムとセールストークが奇妙に混淆した資料の山にほとほとうんざりしていたんだけど、たまたまこれをみつけ、あまりの面白さに読み耽ってしまった。こんなことをしている場合じゃないのに。
 記録のために書いておくけど、久保田・阿久津・余田・杉谷(2019, マーケティング・ジャーナル)のなかで、阿久津聡さん(有名な先生ですね)が、経営組織論におけるコーポレート・ブランディング研究としてこの論文を例示していたのがきっかけである。ありがとうございます。
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読了:Urde (2013) コーポレート・ブランディングのフレームワークCBIMのご提案

Urde, M. (2013) The corporate brand identity matrix. Journal of Brand Management, 20(9), 742-761.

 仕事の都合で読んだ奴。コーポレート・ブランディングのためのフレームワークを提示するという話。カプフェレのブランド・アイデンティティ・プリズムみたいな壮大なポンチ絵(すいません)のコーポレート版である。
 google様いわく、被引用回数286。
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読了:Chessa & Murre (2007) ブランド認知と広告の動的関係を長期記憶の数理モデルで説明してご覧に入れよう

Chessa, A.G., Murre, J.M.J. (2007) A Neurocognitive Model of Advertisement Content and Brand Name Recall. Marketing Science, 26(1),130-141.

 仕事の都合で読んだ奴。 メモは別のところで取ったので省略。

 いや、これは面白かった。掲載誌はマーケティング分野だが、著者らはオランダの心理学者。第二著者が長期記憶の数理モデルを開発している。貯蔵が2つあって、記憶痕跡の強度がそれぞれ指数減衰するんだけど、2つめのほうが減衰率が小さく、ある確率でリハーサルが起きて貯蔵1の記憶が貯蔵2に移る、というの。ああ懐かしのアトキンソン-シフリン。二重貯蔵モデルってやつですね。ここでは短期記憶と長期記憶じゃなくて、両方長期記憶なんだけど。
 で、第二著者はこれをひっさげて、健忘とかレミニセンス・バンプとか(←自伝的記憶の有名な現象の名前。十数年ぶりに目にしたぜ)、なんかそういうのを説明して回っているらしい。知らんけど。有名な方なんですかね?そうでもないんですかね?
 で、このたびは広告の記憶についても説明して見せましょう、という論文である。
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読了:Naik, Prasad, Sethi (2008) ブランド認知の競争モデル

Naik, P.A., Prasad, A., Sethi, S.P. (2008) Building Brand Awareness in Dynamic Oligopoly Markets. Management Science, 54(1), 129-138.

 これも仕事の都合で読んだ奴。内容メモは別のところに取ったので省略。
 題名に競争っぽいワードが入っているし、キーワードにdynamic gamesなんて書いてあるし、うわあ出た、ゲーム理論が出てきた… と夜道で幽霊にあったような悲鳴を上げ(だってむやみに難しいじゃないですか、ああいうの)、放り出していたのであった。しかし仕事とあらば仕方が無い。覚悟を決めて恐る恐る読んでみたところ、個々のプレイヤーのモデルにおいて意思決定変数は完全に外生だし、ナッシュ均衡解を求めはするけれども完全情報下の解というリアリティのないもので、実証データとの突き合わせはしない。単に均衡解を観察して教訓を引き出すだけ。拍子抜け。幽霊の正体みたり普通のモデル… という感じであった。むやみにびびってはいかんですね。
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読了:Naik, Mantrala, Sawyer (1998) 広告の動的モデルで、広告効果のwearoutをモデル化する

Naik, P.A., Mantrala, M.K., Sawyer, A.G. (1998) Planning Media Schedules in the Presence of Dynamic Advertising Quality. Marketing Science, 17, 214-235.

 仕事の都合で読んだ奴。なんでも記録しておかないと忘れてしまうので、ここに書いておく。

 内容メモは別のところで書いたので省略。要するに、Nerlove-Arrowモデル(広告の動的モデルの定番)の、広告効果の係数を時変させ、wearoutを明示的に表現するという話である。目的変数は売上ではなくて広告認知。
 そんなん、ad stock項で広告出稿を累積しておいて、反応関数をシグモイド型にしておけばいいんじゃない? わざわざ係数を時変させるのって面倒くさくない? などと思うわけだが、ちゃんと明示的に表現した方がいいってことなんでしょうね。

読了:Balmer & Gray (2003) コーポレート・ブランドとはなにか

Balmer, J.M.T., Gray, E.R. (2003) Corporate brands: what are they? What of them? European Journal of Marketing, 37, 972-997.

仕事の都合で目を通した奴。題名通り、コーポレート・ブランドについての解説である。Google Scholar上の被引用回数は1714件。第一著者はこの分野の偉い人らしい。
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読了:Kivetz (1999) 心的会計と理由ベース選択のこれまでとこれから in 1999

Kivetz, R. (1999) Advances in Research on Mental Accounting and Reason-Based Choice. Marketing Letters, 10(3), 249-266.

 仕事の都合で読んだ奴。Google様的には被引用件数239。
 いま調べたところ、1999年にフランスで開かれた Choice Symposium というのが元になった特集号の論文の一本。他のも面白そうだ。でもなあ、24年前だしなあ…
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読了: Clark, Doraszelski, Draganska (2009) 多数のブランドのパネルデータによれば、広告支出はブランド認知を高めるが知覚品質を高めるわけではなさそう

Clark, C.R., Doraszelski, U., Draganska, M. (2009) The effect of advertising on brand awareness and perceived quality: An empirical investigation using panel data. Quantitative Marketing and Economics, 7, 207-236.

 著者らについてはよく知らないが、ラストの人は広告や価格知覚の研究でみたことがある(スタンフォード大の先生らしい)。掲載誌のグレードについても私にはよくわからないが、Google様的には被引用回数246件、なかなかのものである。
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読了: Mason & Cochetel (2006) 30年来のスポンサーが降りてしまったサーフィン競技会で起きたことと起きなかったこと

Mason, R.B., Cochetel, F.C. (2006) Residual Brand Awareness Following the Termination of a Long-term Event Sponsorship and the Appointment of a New Sponsor. Journal of Marketing Communications, 12(2), 125-144.

 仕事の都合で調べ物していて、ちょっと面白いかもなと思ってめくった論文。著者らは南アフリカの大学の人。
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読了: Romaniuk, Wight, Falkner (2017) 対決! ブランドtop-of-mind vs. 非助成想起 vs. 助成認知

Romaniuk, J., Wight, S., Faulkner, M. (2017) Brand awareness: revisiting an old metric for a new world.  
Journal of Product & Brand Management, 26(5), 469-476

 仕事の都合で読んだ奴。
 著者らはオーストラリアの人で、第一著者と第三著者の所属はEhrenberg-Bass Institute.
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読了: Schmidt & Eisend (2015) 広告反復効果のメタ分析

Schmidt, S., Eisend, M. (2015) Advertising Repetition: A meta-analysis on effective frequency in advertising. Journal of Advertising, 44(4), 415-428.

 仕事の都合で読んだ奴。広告反復の効果についてのメタ分析。正直、こういうのはきっとビデオリサーチの方とかが真剣に研究しておられると思うし、あんまり関心持てないんすけど…
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読了:Srinivasan, Vanhuele, Pauwels (2010) マーケティング・ミクス・モデルに消費者態度指標を入れることのご利益について

Srinivasan, S., Venhuele, M., Pauwels, K. (2010) Mind-set metrics in market response models: An integrative approach. Journal of Marketing Research, 47(4), 672-684.

仕事の都合でしばらく前に読んだ奴。実は何年も前に一度目を通していた気もするんだけど、記録がない。
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読了: Aravindakshan & Naik (2011) ブランド広告出稿をやめても消費者は広告を記憶しているから売上はすぐには下がらない、という広告-売上モデルをつくったよ

Aravindakshan, A., Naik, P.A. (2011) How does awareness evolve when advertising stops? The role of memory. Marketing Letters, 22, 315-326.
 先日仕事の都合で読んだ奴。内容をかなり忘れちゃったんだけど、整理の都合上メモを記録しておく。
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読了: Quoquab & Mohammad (2020) サステナブル消費研究レビュー

Quoquab, F., Mohammad, J. (2020) A Review of Sustainable Consumption (2000 to 2020): What We Know and What We Need to Know. Journal of Global Marketing.

 サステナブル消費(SC)研究レビュー。仕事の都合で大急ぎで読んだ。
 google様的には被引用回数36件というさみしさだが、なんであれ、レビューというのはありがたいものである。
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