読了:「スポメニック 旧ユーゴスラヴィアの巨大建造物」「埋木舎と井伊直弼」「MOCT 『ソ連』を伝えたモスクワ放送の日本人」「わたしと日産」「映画を追え: フィルムコレクター歴訪の旅」「ウクライナの夜: 革命と侵攻の現代史」

今年に入って読んだ単行本、その2。

マンガ「だんドーン」を読んでて井伊直弼さんに関心を持ち、たまたま見つけた本を読んでみた。版元は彦根にある地方出版社で、著者は彦根藩の家老の家柄の方。井伊直弼ゆかりの武家屋敷の保存にどれだけ苦労してきたかという話であった。戦前戦中に陸軍や県庁にいろいろ嫌がらせされたという話が興味深かった。
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読了:「ダンテ論: 『神曲』と『個人』の出現」「ガザとは何か パレスチナを知るための緊急講義」「21世紀の中国映画」「『モディ化』するインド」「1兆円を盗んだ男 仮想通貨帝国FTXの崩壊」「独裁が生まれた日」「シーア派: 起源と行動原理」

今年に入って読んだ単行本、その1。感想をメモしておく時間がない。なぜこんなにため込んでしまうのか…


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読了:「国家の危機」「中世ラテン語の辞書を編む」

今年に入って読んだ本、文庫編、その2。

こんなことを云うのは大変申し訳ないんだけど、他の国の政治が全然うまくいってないという話を読むと、なんだかちょっと救われる… いや、全く笑い事ではないんですが。
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読了:「豆腐の文化史」「ローマ帝国の衰退」「中国共産党 vs. フェミニズム」「ガザ紛争の正体:暴走するイスラエル極右思想と修正シオニズム」「『RRR』で知るインド近現代史」

今年に入って読んだ本、新書その2。

とても楽しい内容で、ページをめくっているあいだは至福の時間であった。こういう本ばかり読んで暮らしたいものだ。
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読了:「入門ユダヤ思想」「幕末から維新へ」「日本文化の歴史」「魔女狩りのヨーロッパ史」「暴力とポピュリズムのアメリカ史」「客観性の落とし穴」「大阪・関西万博『失敗』その本質」

今年に入って読んだ本、新書その1。


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読了:「スーパースターを唄って。」「おんなの窓」「戦争は女の顔をしていない」「ひらやすみ」「バクちゃん」

今年に入って読んだコミックス、その4。

音楽で貧困から這い上がろうとする少年たちの物語。
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読了:「ヴィンランド・サガ」「ペリリュー外伝」「北北西に曇と往け」「だんドーン」「みっしょん!!」「ツイステッド・シスターズ」「ぼっち死の館」

今年に入って読んだコミックス、その3。

私が尊敬してやまない名匠の新シリーズ、第二巻。市井の平凡な主婦が車の免許を取ろうとするという話だが、その背後には深い葛藤がうごめいている。
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読了: Kunda (1990) 動機づけられた推論

Kunda, Z. (1990) The case for motivated reasoning. Psychological Bulletin, 108(3), 480-498.

 都合により読んだ論文。「動機づけられた推論」概念を提唱した論文として広く引用されている。google scholar上の被引用件数は11422件。化け物だ。
 メモは別のところでとったので省略。

 よしひとつ読んでおくか、とめくり始めたのはよいが、掲載誌からも想像がつくように、文章が延々とつづくハードなレビュー論文で… 数ページ目から大後悔。なんとか読み終えるまでに何日もかかり、メモはpptで19ページに至った(一部を端折っているのに)。いちサラリーマンが気軽に読むようなもんじゃないよ、これ。

読了: Gengler, et al. (2021) 調査というものに対する態度と調査参加との関係 (カタールで調べました)

Gengler, J.J., Tessler, M., Lucas, R., Forney, J. (2021) ‘Why do you ask?’ The nature and impacts of attitudes towards public opinion surveys in the Arab world. British Journal of Political Science, 51, 115-136.

 調べ物の途中でみつけてなんとなくPDFを保存し、今回フォルダを整理していてなんとなく読み終えてしまった論文。現実逃避だ…
 調査参加者の調査に対する一般的態度と、調査参加行動との関係を調べた論文。そういう研究はほかにもあるが、中東のカタールでやったというのが売りである。
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読了: Taylor, Webb, & Sheeran (2013) 意図と行動がずれる理由のひとつは無節制の正当化だ

Taylor, C., Webb, T.L., Sheeran, P. (2013) ‘I deserve a treat!’: Justifications for indulgence undermine the translation of intentions into action. British Journal of Social Psychology, 53(3), 501-520.
都合により読んだもの。google様曰く、被引用件数72。
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読了: 山本(2023) キルケゴール「おそれとおののき」における信仰理解

山本隆久(2023) 『おそれとおののき』におけるキェルケゴールの信仰理解への神学的考察. 聖書と神学, 34, 23-47.

 ひょんな経緯で読んだもの。掲載誌は日本聖書神学校というところの紀要誌のようなものだと思う。DOIはついていないようだ。
 これはあれだな、やっぱりキルケゴール「おそれとおののき」というのを先に読んでないとわかんないな。調べたところ、キルケゴールの文庫はいまだ新刊で入手可能だが(まじか。すごいな)、この文章については全集にあたらないといけないようだ。

読了: De Witt Huberts, Evers, & De Ridder (2014) 節約したいのについぜいたくしたり痩せたいのについ食べちゃうのは、熟慮が衝動に負けたのではなくむしろ熟慮的な正当化の結果かも

De Witt Huberts, J.C., Evers, C., De Ridder, D.T.D. (2014) “Because I am worth it”: A theoretical framework and empirical review of a justification-based account of self-regulation failure. Personality and Social Psychology Review. 18(2), 119-138.

 ちょっと都合があって読んだもの。セルフ・コントロールの失敗(つまり、長期的な自己制御目標と短期的な誘惑目標が対立したときに後者を追及してしまうこと)を、自己制御資源の枯渇とかネガティブ感情下の衝動的行動とかで説明するのではなく、むしろ熟慮的システムによる正当化プロセスの結果として説明することができるのではないでしょうか。という、ガチに心理学な理論論文。
 メモは他の形でとったので省略。いやあ、疲れた… 勉強になったけど、そして面白かったけど(2014年の時点でバウマイスターさんたちに正面から喧嘩を売っている)、でもほんとに疲れた…
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マイ・ガラパゴス・変数名ルール (すごくどうでもいい話)

 私は普段ぼんやりと、あまり他人と会話することなく生きているので、たまに年齢の近いクライアントさんなどとお話しているとき、「役職定年」とか「企業人としての残りの人生を…」などという発言を耳にし、息を吞むような感じになることがある。俺は先のことをなんにも考えてないなあ、と痛感する。

 柄にもなく反省し、これからやってみたいことを頭のなかに書き出してみると、これがすごくたくさんある。まず数学を勉強したいですね。私が高校生の頃、授業はGHQの指導により数学Iまでだったんです(すいません冗談です)。英語ももう一度本腰をいれて勉強したいし、中国語もやりたい。仕事の都合でデータ解析とか調査法とか消費者行動論の論文を読むことが多いんだけど、それはそれで面白いので可能な限り続けたい。積読の本の山の大きさはもう一生本屋に行かなくていいくらいだし、映画も観たい。音楽も聴きたい。これまであまり行かなかったが観光にだって行きたい。趣味のジョギング鑑賞の時間も確保したい。ジョギング鑑賞とは、公園のベンチに座ってジョギングする人々を鑑賞するという高雅な趣味である。足長いなあとか、胸が揺れているなあとか、いろいろな着眼点があり奥が深い。いずれ広く普及し、創設者である私の銅像が行きつけの公園に立つはずである。
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読了: Vosgerau, Scopelliti, Huh (2019) 消費者が実用品より快楽品を選んだからといってセルフ・コントロールに失敗しているとはいえないのではないですか?

Vosgerau, J., Scopelliti, I., Huh, Y.E. (2019) Exerting Self-Control (not equal) Sacrificing Pleasure. Journal of Consumer Psychology, 30(1), 181-200.

 ぜいたく品購買の正当化について調べていてたまたま見つけた論文。食品消費におけるセルフコントロールについての理論的主張論文である。
 この雑誌にはResearch Dialogueという、招待論文と数人のコメントと返答をまとめて載せる企画があるようで、この号には、企画趣旨説明(Aradhna Krishnaさんによる)、この論文、LambertonとMochon & Schwartzという人のコメント、コメントへの返答が載っている模様。最初の説明をざっとみたところ、コメンテーターとの間で鋭い意見対立があるわけではなさそうなので、ま、これだけ読んでおけばいいかな。
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読了: Xu & Shuwarz (2009) 理由のないぜいたくをすると罪悪感のせいで心から楽しめないだろうな、と私たちは思うけど実際にはそうでもない

Xu, J., Schwarz, N. (2009) Do We Really Need a Reason to Indulge? Journal of Marketing Research, 46(1), 25-36.

 調べ物の一環で読んだやつ。てっきりぜいたく消費の正当化の論文かと思ったんだけど(題名からはそう思いますわね)、ちょっと毛色の変わった問題設定で… 途中から面白さに気づきメモを取った。
 あとで気が付いたんだけど、第二著者は調査法研究のシュワルツじゃん! そうか、本業は感情の認知的研究の人だもんね。マーケティング領域でも身体化認知の論文とか書いてたし。
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読了:谷口(2023, 2024) 集合的予測符号化とはなにか

谷口忠大 (2023) 自由エネルギー原理と記号・言語創発: 集合的予測符号化から大規模言語モデルまで. 人工知能, 38(6), 810-817.
谷口忠大 (2024) 集合的予測符号化に基づく言語と認知のダイナミクス: 記号創発ロボティクスの新展開に向けて. 認知科学, 31(1), 186-204.

 研究会の予習で大急ぎで読んだ論文を2本。前者は、人工知能学会誌の「自由エネルギー原理とAI」への寄稿である。
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