月別アーカイブ: 2023年8月

読了: Rue, Martino, Chopin (2009) INLAを使って楽しい楽しい潜在ガウシアン・モデル (前編)

 流れ流れてデータ解析とかで生計を立てていますが、一日に三回くらい、なぜ私はこんなことをしているのか… もっとましな人生があったのではないか… という疑念に囚われる。もっとましな人生ってなに? よくわかんないけど。
 さらに、Stanのコンパイルでイライラするたび、なぜ私はこんな面倒なことをしているのか… これはMCMCじゃなくてなにか別の方法でも解けるのではないか… という疑念に囚われる。別の方法ってなに? 知らんけど。INLAとか?
 そんなこんなで、数年前から何度かINLAを実戦投入しようとし、その度に挫折している。検索すると2017年、R-INLAについての解説を読んでいるようだが、メモを読み返すと内容をあまり理解できていないことが丸分かりである。切ないのう。

Rue, H., Martino, s., Chopin, N. (2009) Approximate Bayesian Inference for Latent Gaussian Models by Using Integrated Nested Laplace Approximations. Journal of Royal Statistical Society, B. 71(2), 319-392.

 そういうわけで、先日も仕事の都合で発作的にINLAの勉強をはじめた(仕事のほうは時間切れでそれどころではなくなり、結局はStanで切り抜けた)。その際のメモ。長くなるので2パートくらいにわける。
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読了: Tierney & Kadane (1986) 事後分布の平均とか分散とか周辺密度とかをラプラス近似で得る

Tierney, L, Kadane, J.B. (1986) Accurate Approximations for Posterior Moments and Marginal Densities. Journal of the American Statistical Association, 82(393), 82-86.

 都合により調べ物をしていて(後日のためにメモしておくとRue, Martino, & Chopin(2009), INLAについての論文)、途中で話についていけなくなったので、引用を遡って読んでみた奴。
 こんなの読むなんて柄じゃないんですけどね。数学できないんですけどね。いったいどういう罰ゲームなのか。
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読了:「イリアス」「オデュッセイア」「ジプシー歌集」「過去を売る男」「刑罰」「祖父の祈り」

フィクション、その2。

年明けからだったか、突如「イリアス」ブームが訪れ、ほとんど熱狂的にページをめくっていたのであった。とにかく面白い。加えて云えば、現代の価値観では考えられないような行為と、現代人にとってもごくなじみ深い心の動きの両方を描いているところがサスペンスフルである。
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読了:「更級日記」「黒石 新宿鮫XII」「焔」「煉獄の獅子たち」「スパイはいまも謀略の地に」

昨年9月以降に読んだ本、フィクション、その1。

フィクションに分類していいのかどうかわからないけれど… コロナ禍や疫病について考えていて、不意に読みたくなった。
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読了:「バガヴァッド・ギーター」「宗教者ウィトゲンシュタイン」

しばらく前にヒットしたインド映画「バーフバリ」で、悪人側の叔父さんが、しかし死なずに生き残り善人側に仕えるじゃないですか。ハリウッド的勧善懲悪に馴れた目には少しびっくりする展開だったけど、あれは映画の元ネタであるマハーバーラタの価値観なのだ、と誰かが述べていて、へええ?と思った。勉強のため、マハーバーラタの一部であるバガヴァッド・ギーターを試しに読んでみた次第である。ううむ… 世界は広いなあ…
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読了:「マキアヴェッリの独創性 他三篇」「歴史のなかに見る親鸞」「華厳経入法界品」「禅仏教とはなにか」「<個>の誕生 キリスト教教理を作った人々」

これはなかなか面白かった、んだけど、読み終えてメモを取らずに放置していたせいで、なにがどう面白かったのか思い出せない…
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読了:「「断絶」のアメリカ、その境界線上に住む」「真理の語り手:アーレントとウクライナ戦争」「調べる技術:国会図書館秘伝のレファレンス・チップス」「私がつかんだコモンと民主主義」「国商 最後のフィクサー葛西敬之」

ノンフィクション、その5。

これはとても役に立つ本であった。
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読了:「信仰か、マインド・コントロールか」「ドキュメント通貨失政」「日本銀行 虚像と実像」「千年の歓喜と悲哀 アイ・ウェイウェイ自伝」「病むことについて」

ノンフィクション、その4。

読んでかなり日が経ってしまったけど、とても面白い内容であった。
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読了:「アジア都市音楽ディスクガイド」「ウクライナ 通貨誕生」「デス・ゾーン」「アメリカは内戦に向かうのか」「ギリシア・ローマの文学」

ノンフィクション、その3。

独立直後のウクライナの通貨制定に関わったエコノミストによる回顧録。
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読了: 「香港の民主化運動と信教の自由」「オーラル・ヒストリーの可能性 東京ゴミ戦争と美濃部都政」「母という呪縛 娘という牢獄」「変容するシェイクスピア」「栄光の昭和映画スター」

ノンフィクション、その2。

信仰のある人を想定読者としてまとめられた本で、私にはちょっと読み辛かったけど、興味深い内容であった。
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読了: 「平家物語 他六篇」「日本古典と感染症」「東方キリスト教の世界」「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団」「叙任権闘争」

ノンフィクション、その1。

岩波新書版で読んでいたんだけど、このたび岩波文庫に入ったのを機に再読。
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読了:「イリオス」「Bye-Bye アタシのお兄ちゃん」

コミックス、その12。たぶんこれがラストだ。

いま一番続きが待ち遠しいマンガ。トロイア戦争あたりのギリシア神話を現代ヤクザの抗争に翻案したアクションマンガである。
 荒唐無稽な話ではあるんだけれど、胸を打たれるエピソードも少なくない。敵アキレウスへの愛に目覚めながらも倒れるアマゾネス国の女王ペンテシレイア、じゃなかった、変態的殺し屋テシベさんとか。
 なお、ホメロス「イリアス」でアキレウスの愛馬クサントスは一度だけ言葉を喋るが、本作で東名高速を疾走する馬クサントスは結構セリフが多い。喋るたびに周囲が死ぬほど驚くところが可笑しい。
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読了:「地元最高!」「ゴクシンカ」「私だけ年を取っているみたいだ。 ヤングケアラーの再生日記」「サツドウ」「ようきなやつら」

コミックス、その11。

短篇集。精神科入院患者たちの外出を描く表題作と、関東大震災の際の朝鮮人虐殺を描く「追燈」が特に良い。
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読了:「ゆりあ先生の赤い糸」「私が15歳でなくなっても。」「叡智なビデオは好きですか?」「「神様」のいる家で育ちました 宗教2世な私たち」「一ノ瀬家の大罪」

コミックス、その10。

著者は市井の平凡な女性の葛藤と解放を描き続けてきた、私が尊敬してやまないベテラン作家。とはいえかなり地味なマンガ家であって、本作はなかなか書店で見かけず毎度入手に困った(途中で大きな賞を受けて重版されたので助かったけど)。無事大団円に辿り着き、なによりである。
 いま検索したところ、テレ朝でドラマ化されるのだそうだ。まさか、五十代女性の介護物語が!? と驚いたが、そういう時代なんでしょうね。
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読了:「ハコヅメ」「ワイルダネス」「アルテ」「生活保護特区を出よ。」「ハンナ・アーレント、三つの逃亡」

コミックス、その9。

著者の病のため中断していた連載が10年以上を経て再開。誠に喜ばしい限り。しっかし、主役だと思っていたあの人を、まさか殺しちゃうとは思わなかった…
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読了: 「セシルの女王」「日々我人間」「戦争は女の顔をしていない」「しめっぽい話ですが」「砂の都」

コミックス、その7。

いま最も気になる連載のひとつ。ヘンリー八世期のイングランド宮廷を描く。
 失脚し死を目前にしたクロムウェルは、ロンドン塔の独房のドア越しに主人公ウィリアム・セシルに囁く。「生き延びろ。私のようにはなるな。お前の王を愛せ」お前の王とはもちろん、この時点では先の見通し真っ暗な少女エリザベスを指す。主人公のその後の人生と符合するセリフである。創作の醍醐味だなあ。
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読了: 「おかあさんの扉」「パリパリ伝説」「ウスズミの果て」「水の蛇」「みちかとまり」

コミックス、その6。

長く続いているエッセイマンガ。調べたところ2005年に第1巻を読んでいた。固定読者がついているんだろうな。
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